田淵俊夫氏のふすま絵

昨晩、先日の日曜美術館の録画を見てみたら、日本画家田淵俊夫氏が智積院のふすま絵60枚!を制作した話でした。

いやまた、私自身は絵の事なんか全然分からないわけですが、そのど素人の私が見ても「この作品ちょーすごくね?まじやばうぃっしゅ!!」とテレビ越しに本当に心の底から驚嘆しました。墨を用いた作品というのが書にしろ水墨画にしろ、濃淡とカスレで時間の要素を表すことができる。というのは誰かに伺って知識としては知っていたのですが、時間の要素、時刻、季節、加速、光、生命、変化、想い…

もう、このひとは完成されてしまったのではないか。と不吉な事を感じてしまうほどに、その一枚一枚の作品は完成されていました。これは神の領域なのではないかと思えるほどに。

作家の価値を後世決める要因の一つは、その作品数というのは確かにあるね。
というのは、ある画家から直接お伺いした話で、同じ内容の話は別である写真家からもお伺いした事があったのですが、なんとこの田淵氏、このノリとこのテンションの維持されまくった作品が一気に60枚ですぜ!もうイッっちゃってるとしか言いようがありません。壇ふみ氏も珍しく興奮というかあまりの作品を前に狼狽しているという風にすら感じられました。

こういう作品をテレビで全国に放送しちゃって良いのか。貞子のビデオみたいなことにはならないのかとか思いましたね。全国で墨をもちいた作品を制作している若い画家たちはあの作品群を見て「なにくそ!おれだって!」と思えないほどに打ちのめされた人もいるんじゃなかろーか。もっとも、アーティストさん達は「我以外皆下手也」と本気で思っている人が多いような気がするので、心配する事はないかな。

さて、それはそうと、最近クルマを使わなくなってかなり歩いてます。
といいつつ、夜ハンバーガーにがっついていたのでプラマイゼロかもしれませんが、体の細胞そのものは運動の経験を蓄積してくれていると思うので、体を動かす事に対する抵抗感は徐々に減ってくるはずです。

一時期あれだけ弱っていても、結構回復するもんなんだなあと。体を動かせる体に戻ってきた事が既に嬉しいです。