肝癪

宮武外骨という人がいたわけなんですが、この人は私の最も尊敬する人の一人です。詳細は割愛しますが。会った事もないし。

で、この人は、「癇癪」のことを「肝癪」と書くのだけどこの時代はこの表記が一般的だったのだろうか。

いわゆる「肝の虫」。「かんむし」ともいうみたいで、「ひやきおうがん」のCMでは「夜泣き、かんむし、下痢、発熱」と言ってたような気がします。

そもそも、この五臓六腑の「肝」というのが西洋医学の「肝臓」に正確に一致するのかどうかもよく分かりませんけど、どうも「肝の虫」がその宿主の人格にある程度影響を及ぼしているという思想はあったのかもしれませんな。

インターフェロンが、確かに人格面に作用するというのは実際感じますし、困った物だと思います。基本的にアップ系になる人が多いように感じられまして、体はだるいのにメンタル的にはやや易興奮気味という余計にボロボロになりやすいデフォ設定?その結果、巡る自己嫌悪と興奮の循環で社会的にはダウン系の経過を…

ま、それはそれとして。
インターフェロンとは関係なく、肝臓に病を抱えている人は比較的癇癪持ちなんだろうか。
正確な意味では分からないけど、「それ、あるかもしれない…」

自分に関して言えば、肝臓の経過が悪いということの意味する事をある程度分かっているし、多くのある程度経験を積んだ肝炎患者さんたちがそうであるように、私も自分で自分の肝臓の状態をある程度体調から予測する事が出来るので、「肝臓の状態があまり良くない時期は不安もあって多少イライラしやすい」ということはあるように思う。それで、治療して数値的に落ち着けばほっとして機嫌も良くなると言うのも分かるような気がする。

でも、そうでなくても、肝臓に病を持っている人は気が短い、というのはあるかもなあ。
一時期、A型性格の人が狭心症になりやすいという話があったけど、ある傾向の性格の人が特定の疾患のリスクを多く持っているというのはあるかもしれない。でも、例えばC型肝炎というのは感染症なわけでその病気の発症には直接に病前性格は影響してこないと考えるのが普通だと思う。

肝臓の病が性格に影響を及ぼすとすれば、まさに「肝の虫」が騒いでいるという状況に近いような気もする。もっとも、数値が高い時は内因性の物質とかいろいろ上がっているだろうしな。

それはさておき、気を付けちゃいるんだけど、どうやってもこういう風に文章が長くくどくなってしまう。「誤解を恐れる不安」が以前より強いような気がするな。